街づくり・持続可能性委員会(2015年10月20日)議事要旨

開催日時

2015年10月20日(木)15時00分~17時00分

開催場所

虎ノ門ヒルズ 森タワー9階 会議室A(TOKYO)

出席者

委員

小宮山宏委員長、秋山哲男委員、家田仁委員、小野澤康夫委員、岸井隆幸委員、小西雅子委員、崎田裕子委員、髙巖委員、田中暢子委員、中林一樹委員、橋本哲実委員、藤野純一委員、細田衛士委員、増田宗昭委員、松島克守委員、間野義之委員、マリ・クリスティーヌ委員、森口祐一委員、野城智也委員、吉田正人委員(計20名)

臨時委員

安井 順一臨時委員(計1名)

行政機関

内閣官房参事官 上村昇(計1名)

理事

岡崎助一理事、髙島なおき理事(計2名)

事務局

武藤事務総長、佐藤副事務総長、布村副事務総長、中村企画財務局長、杉浦大会準備運営局長、佐々木アクション&レガシー担当部長、田中持続可能性部長(計7名)

議事

開会

武藤事務総長挨拶

議題

  1. 1. 各ディスカッショングループの進捗報告
  2. 2. 「街づくり・持続可能性」のテーマについて議論
  3. 3. 今後の進め方について

議論概要

1.全体に関する意見

  1. オリンピック・パラリンピック後に日本国民の意識がバージョンアップ、「ワンランクアップ」していることがレガシー。
  2. 委員会での議論を、具体的な場所を定めて検討すべき。また、議論で出たアイディアを、誰がどう動かすのかも併せて検討すべき。国や都などとの擦り合わせも必要。
  3. オリンピック・パラリンピックを契機とした経済活性化を積極的に目指し、民間のやる気を盛り上げることが必要。
  4. 組織委員会が主体的に関わることができるリーディングプロジェクトが世界、日本に波及していくことに意義があり、それを探すのが重要。メダルを取ったことがない76の国が活躍できるように支える活動等は、組織委員会が主体的にできることではないか。
  5. 施設整備などが進んでいる中で、ここで議論した案を具体的に進めるためには、アイディアを形にする仕組み、体制を早く構築することが必要。

2.街づくり分野について

(1)テーマ
  1. 世界で最もイノベーティブな国として、成熟社会の都市モデルを目指す、そういう新しいものに挑戦していくという未来志向のイメージを盛り込んだ考えが重要。東京都がもともと小さい都市、グローバルニッチ都市がネットワークになったような特色のある都市だったが、そういうような新しい都市イメージ、空間イメージに落とし込んだ具体的なプロジェクトイメージがあったほうがよい。
(2)アクセシビリティ
  1. レガシーに事後評価という観点が抜けている。残すだけでなくより良く残し、組み立て直すことが重要。特にスタジアム建設の際に、分散的配置とアクセシブルルートが一体化していない。
  2. 施設やモビリティに集中しがちだが、情報のアクセシビリティも重要。サインシステムだけでなく、ICTの活用や広告の整理もある。また、ICTだけでなく、広い意味での情報関連のアクセシビリティをレガシーと考えるべき。外国人や高齢者、障害者が来ても動き回れるような環境整備が大切。
  3. デザインフォーオール、アクセシビリティが広範囲に使われているが、ユーザビリティの要素はより大事。
(3)防災
  1. ハード面での防災対策だけではなく、人などソフト面での対策も同じく重要であり、いかに運用していくかが課題。東京都が多言語対応の防災ブック「東京防災」を展開しているが、災害時の対応マナーをオリンピックの参加する全地域・国家に伝えること、訪問者に東京の防災マナーを伝えられるようにオリンピックをサポートするボランティアへの防災教育も大切。防災の面で内外にワンランクアップを目指す。
(4)地方との対流
  1. 地方の農についても、地方食材に関するメッセージを出すなど、紹介する仕組みを。部分的発想ではなく、インクルーシブの視点が必要。

3.持続可能性分野について

(1)持続可能性について
  1. 持続可能性ディスカッショングループを2回開催し、案をとりまとめた。今後、これらをベースに様々な意見を聴いていく。
  2. 水上バスによるアクセス性の向上、海風によるヒートアイランドの解消、東京湾の水質改善PRなど、海側からの視点を強化すべき。水、空地、土は世界に誇れるものであり、これを示すプロジェクトが必要。
  3. 東京一極集中ではないことが大事。千葉県、神奈川県を含めた東京湾の中に残された、あるいは、再生された干潟をネットワークにし、ラムサール条約の登録湿地を目指すということはレガシーになる。
  4. 誰にとっても分かりやすく、持続可能な社会の切り替えを象徴する取組の案として、福島県に再生可能エネルギーの基地を建設するプロジェクトを提案。資金的なバックグラウンドに公的予算に依存せず、企業や国民に株主になってもらう考え方もあり、全国的にいろんな人を巻き込むことが可能。
(2)持続可能性に配慮した運営計画フレームワーク(案)について
  1. 基本的なフレームワークを踏まえて、早めに具体的な対応策を策定してほしい。
  2. 17の「持続可能な開発目標」から、なぜ5項目のテーマを選んだのかが明確でない。取り上げないとしてもその説明は最低限必要。
  3. オリンピック・パラリンピックを契機に、将来世代のために我々の生活を持続可能なものに変えて子供たちに残すことが大きなレガシー。
  4. 再生鉄が省エネ、資源循環の鍵ともなる。再生可能エネルギーを利用できれば、低炭素の9割は達成できるのではないか。レガシーとして象徴的で、重要なものを早く決めることが重要。
  5. 金銀銅メダルを小型家電から回収した金属で作れないかという案もある。資源効率には、ものづくりの立場からの意見を聞いて議論すべき。また、金、銀、銅の回収は東北で呼びかけているが、全国で「もったいない精神」への呼びかけができるとよい。
  6. 気候変動の論点で、「技術的裏付けに基づいた目標設定」とあるが、この表現では後退したイメージを発信することにつながる。「日本の最高水準の省エネ技術を生かした目標設定」などの表現が必要。(DG座長(高委員)の意見を基に調整することとした。)
(3)持続可能性に配慮した調達コード基本原則(案)について
  1. 低炭素や省エネに関してはサプライヤーに「奨励する」と弱い表現、国際的なリスクになるのではないか。(ディスカッショングループ座長に一任することとした。)
  2. 基本原則(案)については良とするが、施設整備が進んでいることを踏まえ、もっと細かいものを早く作成することが必要。
  3. 要求が高いとサプライヤーがいなくなってしまう可能性があるので、巻き込みが必要ではないか。象徴的な品目を絞ってやるということで、実効性が高くなるので、柔軟に対応する意識が必要。
  4. 福島から積極的に調達することを考えるべき。
  5. 共助の精神をいれ、首都圏だけでなく、日本や近隣諸国が喜ぶようなオリンピック・パラリンピックであったほうがよい。

4.参加について

(1)トランスペアレンシー
  1. ここで話している事柄が世の中に知られていない。オープンな場で議論することで、モノを決めているプロセス自体を公開したほうがよい。トランスペアレンシーを高めることで、批判的な意見も出るが良い意見も出てくるであろう。
  2. 早くトランスペアレンシーを確保して、メディアを入れるべき。国際社会が見ているという緊張感があった方が良い。
  3. NGOの参加を怖がる必要はない。後のリスクを考えると早い方がいい。
(2)若い世代の参加
  1. 学生が関与するプログラムを考えると良い。また、子供にも主体的な参加を促すべき。
(3)巻き込み方
  1. オリンピック・パラリンピックをポジティブな方向へ持っていくためには、参加意識を高めることが必要。クラウドファンディングやクラウドサポーティングシステムなどにより、何らかの形で年齢等によらず、誰もが参加できるシステムにするべき。既存の組織、ネットワークを活用することもできる。

5.まとめ

  1. 「参加型」、「どうやって多くの人を巻き込めるか」、「21世紀の社会」、「ジャパンイニシアティブ」、「ワンランクアップの社会」といったことについて多く意見があった。今後はこれまででた意見、テーマを考慮して、具体的なアクション案を出していく。
  2. オリンピック・パラリンピックについて、全体的にネガティブな雰囲気が出ているものをポジティブに変えていくのに大事なキーワードは「参加」。参加型を実体化していく。