ハンドボール

ハンドボール

ハンドボールのピクトグラム

オリンピック競技

ハンドボール

全身のバネを使って放たれる大迫力のシュート。
走る、飛ぶ、投げるというスポーツの3大要素を全て必要とするフィールドの格闘

競技概要

1チーム7人ずつで、ボールを手で扱ってコートの相手ゴールへと投げ入れ、得点を競うハンドボール。19~20世紀初頭のヨーロッパに起源をもち、世界へと広がったスポーツだ。1964年創設の国際ハンドボール連盟には2017年時点で約200の国・地域の加盟があり、現在アジア、アフリカ、南米などでも普及が進んでいる。古くはドイツで発祥した11人制が主流であったが、スカンジナビア発祥の7人制が次第に支持を得て現在に至っている。オリンピックではベルリン1936大会で初めて実施された後は正式競技から外れていたが、ミュンヘン1972大会から再び採用された。競技はベルリン1936大会のみ屋外で、ミュンヘン1972大会以降は屋内で行われている。女子はモントリオール1976大会で初めて採用された。

種目

  • ハンドボール(男子/女子)

ESSENCE OF THE SPORT/競技の魅力、見どころを紹介!

ダイナミックさと華麗な連携プレー、展開の速さはたまらない魅力

ハンドボールの選手(女子)

7人のプレーヤーのうち1人はゴールキーパーとして自陣ゴールを守り、6人がドリブルとパスでボールをつないで相手ゴールを攻略するという点はサッカーと共通性がある。ボールを足で扱ってはならない、ボールを持ったまま3歩を超えて歩いてはならない、1人の選手がボールを扱える時間に期限があり、交代は無制限、といったルールはバスケットボールに近い要素と言える。

ハンドボールならではの要素は、ゴールから6メートルのゾーンにはゴールキーパーしか入ることができず、シュートはこのゾーンの外側から、またはゾーンの外側から内側に向かってジャンプしている状態で打たなければならないというルールや、体の正面からの接触プレーには反則がとられないため格闘技に近いボディコンタクトが見られることなどがある。

これら、複数の競技に共通するチームスポーツの楽しさと独自のダイナミックさ、双方合わさったものがハンドボール競技の魅力と言える。特に6メートル以上離れたゴールにボールを投げ込むために必要とされる力と勢いは並大抵ではなく、選手がジャンプをしながら全身のバネを使ってシュートを放つ場面は迫力満点だ。時にはゴールキーパーが自陣から相手ゴールをめがけ超ロングパスやシュートを放ち、プレー開始から数秒で得点が決まってしまう。そんなシーンもあるので、一瞬たりとも試合から目を離すことができなくなるだろう。他にも多彩な個人技や頭脳的な連携など、ぜひ試合を見てその魅力を体感してほしい。

コートの広さ40メートル×20メートルは、フットサルコートと同じ。前後半各30分を戦い、決着がつかなければ延長前後半各5分の延長戦が行われる。ここ最近のハンドボールはよりスピード展開を重視しており、両チームとも攻撃回数が60回・70回を数えるため、得点は20点以上になる試合がほとんどである。オリンピックでは12チームによるグループリーグから決勝トーナメント戦を経てメダルが争われる。

OUTLOOK FOR THE TOKYO 2020 GAMES/2020年に向けた競技の展望

ヨーロッパ勢がトップに君臨するハンドボール界。新風を巻き起こすチームの出現なるか

ハンドボールの選手(男子)

メダル争いは正式競技採用当初からヨーロッパによって繰り広げられており、ヨーロッパ以外のチームによるメダル獲得は男子ではソウル1988大会の韓国の銀メダルのみ。女子では、これまでに6回メダルを獲得している韓国が強豪国の一角を成している。リオデジャネイロ2016大会では、男子はデンマークが金メダル、フランスが銀メダル、ドイツが銅メダル。女子はロシアが金メダル、フランスが銀メダル、ノルウェーが銅メダルを獲得した。2017年ハンドボール男子世界選手権では、フランス、ノルウェー、スロベニア、クロアチアがベスト4であった。

男子世界ランキングでは常にドイツ、デンマーク、スウェーデン、ロシア、フランスなどヨーロッパ勢が10位以内を占めているが、中堅どころになるとエジプトやチュニジアといったアフリカ勢や中東、韓国が名を連ね、日本も中堅といえる位置に近づきつつある。南米では、アルゼンチンやブラジルが成長株だ。

女子にもほぼ同様の傾向がみられるが、女子で特筆すべき点は、韓国がメダル常連であること以外にアンゴラが世界大会などで存在感をみせていることだ。女子の勢力図は男子に比べて若干、地域的に広がりが見られる。これらの国がオリンピックでも結果を出していくことで、世界のハンドボール人気はさらに広がっていくだろう。

<日本>
日本の男子はミュンヘン1972大会よりオリンピック出場を果たしており、これまでの出場回数は4回。ソウル1988大会以降は出場権を得られていないが、2017年2月に世界的名将ダグル・シグルドソンを代表監督に迎え、急ピッチで東京2020大会に向けた代表構築を進めている。期待の選手は、2017年3月時点で高校生ながら抜擢された身長194センチメートル・体重90キログラムの部井久(べいぐ)アダム。長年日本ハンドボール界のスタープレーヤーとしてチームを支えた宮崎大輔も代表復帰し、ベテランと若手の融合による化学変化が楽しみだ。
女子はモントリオール1976大会に出場し、最終順位5位、藏田照美が得点王獲得という成績を残した。しかし、それ以降大会への出場はない。
2013年に公募で愛称「おりひめジャパン」に決定し、海外に代表主力選手を移籍させ国内外同時に普及強化を進めている。
メダル獲得が期待できる競技について全国から有望な若手選手を発掘し育てる「ジャパン・ライジング・スター・プロジェクト」の対象競技でもあり、東京2020大会で一気に結果を出して話題をさらう可能性は低くない。
2019年に開催される男女世界選手権は東京2020大会の前哨戦として興味深く、特に女子選手権は日本で開催されるため要注目だ。

TRIVIA/知られざる競技のヒミツ

Question

ボールのサイズは男子で19センチメートル、女子で18センチメートル。オリンピックの選手が片手でつかめるのはなぜ?

Answer

A:手に「粘着剤(松やに)」を塗っているから。
直径19センチメートルものハンドボールを素手でつかむのは、オリンピック選手といえども簡単ではない。試合で選手たちがいとも簡単に片手でボールをつかんでいるように見える秘密は「粘着剤(松やに)」。一般的な松やにではなく、ハンドボール専用の粘着性のある松やにを手に塗っているため、ボールが手にくっつき片手でつかむことができるのだ。

競技会場

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